バタフライダンスにSAYONARA
fadeのギタリスト5°(ゴド)が 4作目の小説『バタフライダンスにSAYONARA』をリリース
無期限活動休止を発表したロックバンド『fade』のギタリスト5°(ゴド)。 以前よりバンド活動と並行しながら小説家/画家としてマルチに活躍していた5°(本名:寺澤 晋吾)が、4作目となる小説『バタフライダンスにSAYONARA』をKindle版でリリースし、本格的に執筆活動を再開した。 過去には3作の小説、『夕焼けとにょろり』『無理矢理な人たち~この素晴らしき世界~』『七日目の蝉』をいずれもぶんか社よりリリースしていたが、所属バンド活動休止に伴い、新たなスタンスで執筆活動に取り組んでいる。 4作目となる本作は、派遣ドライバーの仕事を適当にこなしながら両親と同居する主人公・堀内が、現実と夢の世界を行き来する様を、コミカルでありながらシリアスにも描いたハイブリッド・ノベルだ。 彼の長いバンドマン生活で培った経験と、独特な視点で描写される世界観は、読者はどこか主人公に共感をしながら、どんどん小説の世界へ引き込んでいく。 また、本作の表紙絵も彼の手によるものである。
内容紹介
舞い飛ぶ胡蝶の夢を見ているのか? 胡蝶の夢を生きるのか?
生まれた時はシワくちゃのお爺さん、成長とともに若返り、赤子となったその時には純真無垢な笑顔を浮かべ死を迎える。夕方に起きて出勤し早朝に帰宅する。服装は特攻服にスキンヘッド、それが一般大衆の生活という普通とは真逆の常識がまかり通る世界……そこは主人公・堀内の夢の世界。 『時計じかけのオレンジ』のアレックスさながら<帝王ホリウチ>としてやりたい放題。でも現実では派遣ドライバーの仕事を適当にこなしながら両親と同居する、牛乳を好むうだつのあがらない男。仕事先の嫌なヤツは、より立ち上がったキャラクターとして堀内の夢の世界に登場、<帝王ホリウチ>が惨殺したはずが……。 冒頭に引用される荘子『胡蝶の夢』さながら、黒アゲハ蝶があらわれて堀内の夢と現実の世界を行き来し、両者の境界の危うさを露呈させる……。 精彩に富む故に震撼とさせるホラー描写、サイコ・ミステリー的謎解き、脱力ギャグ、切ない恋物語と、バラエティに富んだエンターテイメント性満載……現実とは? 夢とは? 心とは? 他人とは? 社会とは? と哲学させもする異色のハイブリッド・ノベルの登場です。 ミュージシャン、画家としても活躍する著者 寺澤 晋吾の『夕焼けとにょろり』、『無理矢理な人たち~この素晴らしき世界~』、『七日目の蝉』に続く小説第4弾になります。 表紙絵・寺澤晋吾
あらすじ
引きこもりがちな二十八歳の堀内は、いつしか夢の世界でしか満足に生活できなくなっていた。現実世界でイヤなことがあると、夢のなかで発散した。そこでは倫理観や美意識が逆であるため、堀内のような不器量な男が崇められる。彼は帝王ホリウチとして君臨し、下僕を従えて好き放題ふるまった。現実世界でいじめてくる相手を夢のなかでやり返した。時には惨殺もした。現実に反映されることになろうとは知らずに……。 仕事のパートナーとなる自称芸術家の四十男、仲山は、堀内とはまるで正反対の陽気な性格だったが、実は哀しい過去を抱えていた。それを覆い隠すため、意図的に馬鹿キャラを演じているのだった。仲山は喪失感を、陽気さとともに愛欲でも満たそうとするのだが、心の渇きは癒えることなく、やがて精神崩壊していく――。 堀内の冴えない現実と荒唐無稽な妄想世界、仲山の陽気な仮面と内面の深い哀しみ――二人の主人公の併せ持つ対極的な二面性の葛藤を重厚な筆致で描きながら、シュールなユーモアも交え、おもしろおかしく展開していく愛と狂気と絶望の物語。
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